ノミ・ダニ
ノミは一度に産む卵の数は約10-50個と言われており、それらの卵は1-2日で孵化し脱皮やサナギを経て5-10日で成虫になります。犬や猫に寄生し吸血したノミは24-48時間後にその体の上で卵を産みつけます。卵は体から落下し、犬や猫のベッドなどの生活空間で孵化します。そしてまた成虫になったノミは大量に犬や猫に寄生して吸血をするという悪循環になってしまいます。このため、大量のノミに寄生されると貧血を起こしてしまうこともあります。また、ノミの寄生はノミアレルギー性皮膚炎の原因になったり、瓜実条虫を媒介することが報告されています。
マダニは草木の葉の先端などから動物が発する二酸化炭素や振動や体温などに反応し跳びつき吸血します。犬や猫に寄生し吸血したダニは体が膨れ上がり、吸血前の体重の100倍近くになるまで吸血することがあります。このため、大量に寄生すると貧血を起こしてしまうこともあります。また、ノミと同様に吸血してから様々な病原菌や寄生虫(バベシア症やライム病やSFTSなど)をペットの体内に送り込む媒介主でもあります。そして、吸血し終えたダニはペットから離れ落ちて地上で卵を産みます。寄生しているダニをもし見つけてしまったら、無理に引っ張ると顎体部だけが残りその部分が化膿することがありますので獣医師による適切な処置が望ましいです。
ノミ・マダニの予防は、様々な病気の予防にもつながります。寄生される可能性として草むらや他の犬や猫からもらう可能性が高く、予防をしていない状態でノミ・ダニが寄生すると家で増殖し犬や猫に様々な被害が及ぶ可能性があります。さらには、人にも有害な病気をもたらす可能性さえあります。普段からノミ・ダニの駆虫薬を使用することを当院ではお勧めいたします。駆虫薬には様々な種類があり、それぞれ効能が違いますので、詳しくは当院のスタッフにご相談ください。